機種変
ずっとわたしの携帯の調子が悪かった。
もう2年以上使ってるから仕方ないよ、変えたほうがいいよって周りに言われてたけど。
くまさんにも、仕事を変わる前には変えたほうがいいよっていわれてたけど。
わたしは夫と共通のアカウントを使ってたから、機種変更するにはいったんバックアップのために同期しないといけなくて。
そのために大切なくまさんとの写真やラインやいろんな思い出を消さないといけないのがイヤで渋っていたの。
でも、もう限界だった。電源が突然落ちてしまうことが多くなって、もう変えざるを得ない。
幸い、データは夫のアカウントに同期しなくても移せる機種にしたので、携帯同士をケーブルでつなげてデータを移行できた。
そして晴れてわたしは夫のアカウントから離れ、OSも思い切って変えたのだ!
ただ。ずっと、ずーっと諦めきれなかったこと。
それが、二人のラインのトーク履歴。
わたしの大切な大切な宝物。
出会った頃のまだ初々しい雰囲気も、二人がだんだん近づいていく過程も全部そこにあったから。
これをどうしても残したくて、それはいろいろ調べたんだけど。
Cloudにあげたら同期されちゃう危険があってできないし、OS変えるならどうしたってトーク履歴は持ち出せないって分かってた。
結局どうがんばったってトーク履歴は消えちゃうんだ。。。
最後には覚悟を決めないといけなくなって、少なくともKeepとアルバムとかノートは残せるから、もうそこで納得するしかなくて。
でもやっぱり悲しくて、寂しくて、
本当に胸が締め付けられる思いで
くまさんに、前の携帯から最後にライン。
「これが、この携帯での最後のラインになります。新しい携帯でラインをインストールしたら、わたしのこの携帯からはトーク履歴が消えます。」
もう全てを知ってるくまさんだから、
一言「はーい、大丈夫だよ。移行できたら連絡してね」って。
そして、新しい携帯にインストールしたラインから、とりあえずひとこと、届く?って送った。
届いてるよ!ってきたけど、そのときはくまさん仕事中だったし、わたしも慣れない操作に戸惑ってて、家のこともやらなきゃいけない時間で、とりあえず携帯から離れた。
一通りの夕方から夜のルーティンを終えて、携帯をのぞくと…
!!!
ラインが999件!?
開くと、
くまさんが、二人のラインのトーク履歴を一番最初からぜーんぶわたしに再送して、わたしの新しい携帯にトーク履歴を作ってくれようとしてるのだった。。
少し時間が経つとまた100件単位で送られてくる。
びっくりしすぎて、
もう涙をがまんするのが大変だった。
ううん、がまんできなかった。
はじめの頃のまだ敬語を使ったやりとり。
会ったあとでも、恋人のような付き合いはできないって言ってた頃。それからもじっくり向き合っていつも笑わせてくれたくまさん。わたしが泣いても笑ってもいつもそばにいてくれてた日々の会話。
わたしたちが当初やり取りしていたラインの量はそれはそれは膨大な量で。
しかも、もう1年分の履歴があるわけで…
そんな、どだい無理なことなのに…
わたしが、
びっくりして泣いてしまったよ。こんなことしてくれるなんて。って言ったら
「だって、二人の大切な記憶でしょう」って。
「azuが悲しそうにするの見ていたくないから」って。
ずーっと、ずーっと、送り続けてくれた。
次の日も。
途中で休むときは太字にして分かるようにして。
「azu、俺たちはじめの頃、どんだけラインしてたんだろうね 笑。休まず1時間転送し続けてどれだけ進んだか見たら、たったの15分だったよ…」
うん、毎日よく話してたもんね。
ねぇ、でももう私、大丈夫だから、本当にもういいよ。気持ちは十分すぎるほど伝わってるし、これだけ送ってくれたらもう寂しくないから。
「そうだね、初めは全部送ろうと思ってたんだけど、3000くらい送ってもまだ2ヶ月にも満たないんだもん 笑!」
一つ一つ選択して、転送して、それをまた自分のトーク画面から削除してってやってくれたんだって。
「さすがに疲れたよぉ〜 笑」
って。
ありがとう。
本当にありがとう。
これからも、大切にまた履歴を増やしていこうね。
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